
IS:SUEのファンクラブに入会して半年が経った。彼女たちを初めて見た時に感じた直感と勢いがほとんどだったので、「これで実際あまりハマらなかったら、どうしよう……」と後悔することになる可能性も考えていたのだけど、そんな心配は全くの杞憂だった。
IS:SUEの魅力は沢山あるのだが、最初に挙げられるのが全員のパフォーマンスレベルが高すぎるということ。声量と音程がライブとは思えないほどの歌声だし、一糸乱れぬ動きで息切れする気配すら感じさせない激しいダンスをしなやかにこなす。つまりはオールラウンダーという言葉に集約されるのだが、その強みを活かして音楽フェスや音楽番組への出演した際は往年の名曲カバーを披露し、その知名度を確実に広げてきた。
カバー曲を歌うことに批判的な声が聞こえる時もある。しかしそれは彼女たちの歌を聴いていないからだ。m-floの「come again」を踊りながらラップパートも含めて生歌で披露することが並大抵の事ではないこと、中森明菜の「DESIRE」に新しい振付を加えビジュアルから完璧に仕上げたこと、一目見て聴いて貰えたらその実力でねじ伏せられてしまうのは、私たちの方なのだ。
この度、デビューして1周年という記念すべき日に大阪でファンコンが開かれた。会場となったフェスティバルホールは音楽イベントが多数開かれている有名な音楽ホールであり、高貴さを感じられる優雅な内装と入口にある大階段には「スカーレット」にマッチしたレッドカーペットが敷かれている。まさに1周年を祝う日にこれ以上に相応しい会場はないだろう。
(ここから『2025 2ND IS:SUE ASSEMBLE -The Scarlet Anniversary』の内容に触れていますのでご注意ください。)
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オープニングは新曲「SHINNING」からスタートかと思いきや、2番途中で曲が中止するハプニングに見舞われるものの、すぐさま切り替えてアドリブトークで場を繋ぐ対応力に感動した。REBORN(ファンネーム)がどこから来たのかという質問や1階〜3階席に声出しのコール&レスポンスで盛り上げたりなど、ステージ上から焦りや動揺を微塵も感じさせないプロ意識に流石としか言いようがなかった。
そして再び「SHINNING」からスタート。自分らしさを貫く強さを”輝き”に例えた力強いサウンドに会場は最高のスタートダッシュを決めた。続く2曲目は新曲から「NO Game Over」を披露。サビのダンスパートで右脚を高く上げて片足一本立ちになる動きが全員綺麗に揃っており美しすぎて目を疑ってしまった。アウトロのセリフパートではNANOが「ありがとう」を「おおきに」に変更し、会場に大きな歓声が沸き起こった。
ここで一旦トークパートに移行。司会にファンコンで常連のヘンセさんが登場し、1年間の活動の中で印象的な4つの日付を通して、彼女たち3人がその思い出を語ってくれた。
○2024/4/19
これはグループ名である『IS:SUE』の名前と4人のキービジュアルが発表された日。何も飾らない無垢な姿でまさに”始まり”を体現した写真である。白黒で加工されているが、NANOは既に1stシングルで印象的だった赤髪に染めていたとのこと。そしてほぼほぼスッピンの姿で撮影されることにYUUKIは大変不安を感じていたとのこと。

NEWGIRL IS COMINGhttps://t.co/htTjeyzps9#会田凛 #AitaRin #아이타린#釼持菜乃 #KenmotsuNano #켄모츠나노#田中優希 #TanakaYuuki #타나카유우키#坂口梨乃 #SakaguchiRino #사카구치리노#NEWGIRL_IS_COMING pic.twitter.com/WXJmzYKclo
— LAPONE GIRLS (@LAPONEGIRLSinfo) 2024年3月29日
○2024/6/19
もちろんこの日はIS:SUEがメジャーデビューした日。1stシングル『CONNECT』がシングルチャートで1位を獲得したことを聞く映像が流れ、4人で1位になった喜びを噛み締めたことをRINOがしみじみと語ってくれた。
[#ISSUE]
— LAPONE GIRLS (@LAPONEGIRLSinfo) 2024年6月18日
IS:SUE Debut Today!
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IS:SUE DEBUT SINGLE
┃𝟭𝘀𝘁 𝗜𝗦:𝗦𝗨𝗘┃
➫ OUT NOW!!#イッシュ #이슈#1st_ISSUE #ISSUE_CONNECT@issue_is_coming pic.twitter.com/npHApjZQyk
○2025/5/21
この日は3rdシングル『EXTREME DIAMOND』の発売日。ジャケ写撮影の裏話として、MVに採用はされなかったがドレスを着た彼女たちがリング上で佇むコンセプトアートを撮影した際に、YUUKIがロープに手をかけると両端のポールが折れてしまったらしい。撮影が始まって30秒経ってない程の出来事だった。その後スタッフさんが支えてくれていたらしい。
Concept Photo A -Solo-
— IS:SUE (@issue_is_coming) 2025年4月7日
YUUKI
IS:SUE 3RD SINGLE
┃𝗘𝗫𝗧𝗥𝗘𝗠𝗘 𝗗𝗜𝗔𝗠𝗢𝗡𝗗┃
2025.05.21 Release#YUUKI #ユウキ #유우키#ISSUE #イッシュ #이슈#EXTREMEDIAMOND pic.twitter.com/pJvQfJTcRG
○NEXT COMING・・・
これから2年目を迎えるIS:SUEがやりたいことや展望をリーダーのNANOが語った。IS:SUEのサマーソングを作ること、全員スーツを着てセクシー系の曲を披露すること、そしてツアーを実施したいこと。キーワードに「everything」と答えていたように、やりたいことは全部やりたいと意気込みを語る姿に会場は大きな拍手と歓声で応えていた。

再びライブパートへ。続いては「STATICS」を披露。今回の公演限定でスカーレット色のリボンを手に取り優雅に舞うパフォーマンスを魅せてくれた。そしてFCにて事前に募集されていたIS:SUEにカバーして欲しい楽曲からBoAの「VALENTI」が選抜。全REBORN待望の選曲に間違いなく、今年参加を予定しているフェスにぜひこの曲で旋風を巻き起こしその名を轟かせて欲しい。
ここで衣装チェンジの時間に入り、彼女たちのこれまでの軌跡を振り返る記念映像が上映された。3人が幼い頃の写真や学生時代の映像が映し出される中で、アーティストになりたいという憧れが夢に変わったきっかけや、理想と現実のギャップに苦しむ日々や真面目さが却って自分を苦しめていたもどかしさが語られていた。それでも、自分たちを応援してくれるREBORN、スタッフの方々、そして家族のおかげで今の自分達がいることの感謝を、飾らない心からの言葉でメッセージとして私たちに伝えてくれた。
衣装はコンセプトアートにもあった赤色のドレスを着用して登場。実物は写真の50000000倍は美しく輝きを放っていた。そして二度目のトークパートに突入。4つの質問に答えて1周年を祝うケーキを飾り付けするというもの。飾り付けをする際にNANOが白い花を見てRINが好きそうだねと言って他の2人がうんうんと頷いていたのを自分は見逃しませんでした。
(ここのパートがかなりうろ覚えのため特に自信がありませんので、ニュアンスや意訳に間違いがあるかもしれません。間違っていたり変な意味になっている表現があればご教授ください・・・)
・IS:SUEが一番輝いていた瞬間は?
まさに「今」。今日を迎えるまでは先週の東京公演が一番だったし、その前は一つ前の公演が一番だった。常に一番の状態を見てもらえるように頑張ります。by NANO
・REBORNに感謝した瞬間は?
まず大前提として、REBORNにはいつも感謝しています。ありがとうございます。その上で特にありがたかったなと思ったのは、K-CONの時。REBORNの皆がいてくれて心強かった。 by YUUKI
・ライブを通して成長したなと感じたことは?どのライブでっていう話じゃないんですけど、昔は失敗するとずっと引きずってしまうことが多かった。でもくよくよすることが減って、気持ちを切り替えられるようになった。by RINO
・IS:SUEとREBORNで一緒に叶えたい願いは?
REBORNと一緒に東京ドームの単独公演を叶えること!!!!by NANO

ライブもクライマックスへ突入し、YUUKIの煽りで会場のボルテージは最高潮に。セカンドシングル「THE FLASH GIRL」そしてデビュー曲「CONNECT」でファンの掛け声が大合唱を生み、最大級の熱気が会場を包みこんだ。そしてNANOからサプライズ告知でIS:SUE初の全国ツアーの開催が決定。全国主要都市の日程が表示されるたびに会場の歓声がどよめき、惜しみない拍手が沸き起こった。

〖 NEWS UPDATE 〗
— IS:SUE (@issue_is_coming) 2025年6月19日
2025 IS:SUE 1ST TOUR
初の全国ツアー開催決定!
IS:SUE OFFICIAL FANCLUB
チケット最速先行受付
明日12:00 スタート
受付期間
🕐6/20(金)12:00 ~ 7/3(木)23:59
全国のREBORNのみなさん、
次は1ST TOURでお会いしましょう!
➫ SPECIAL SITEhttps://t.co/0QKK3p58qL#ISSUE… pic.twitter.com/PDJVCdJuR4
ラストはメンバーのRINOが作詞を担当した「Love Myself」を会場にいたREBORNへのレクチャーと共に大合唱。イヤモニを外してREBORNの歓声をできるだけちゃんと聴こうとするRINOの姿を自分は見逃しませんでした。
公演は大団円を迎えたがREBORNからのIS:SUEコールとペンライトの輝く光、「Love Myself」の大合唱でアンコールが開催。1階席に現れたメンバーはサイン入りボールを客席へ投げながら「starstruck」を歌唱。REBORNも楽曲に合わせてペンライトを振りそれぞれの”星”を客席から輝かせた。
最後の記念撮影ではサプライズとしてREBORNからのメッセージが次々とスクリーンに投影され、メッセージの一つ一つに頷き、涙を浮かべ、優しく微笑むIS:SUEの姿がそこにはあった。
そしてラストMCへ。
※※※※
自分の胸の内を思いっきりぶちまけてしまうと、RINは戻ってこられるのだろうかという不安が常によぎっている。今回のファンコンにも正直期待を寄せていた節はあったしサプライズで登場もしくは映像で出演するのではないかと。ましてやRINを推している人々の心中は、自分と比べものにならないことは容易に想像できる。
しかしリーダーのNANOは「IS:SUEは4人じゃないとダメだ」と言った。ハッキリとそう言った。YUUKIとRINOがこの件にまったく触れなかったのはリーダーの言葉が総意であり信頼しているからなのだろう。アニバーサリーの記念写真に彼女はいなかったが、ちゃんと4人目の場所が存在していたし、常に彼女を待っているという意思を事務所もメンバーも発信し続けているグループが他にあっただろうか。
2025.06.19
— IS:SUE (@issue_is_coming) 2025年6月18日
IS:SUE Debut 1st Anniversary
本日、IS:SUEがデビュー1周年を迎えました!
4人の軌跡を彩ってくださったREBORNの皆さま、
ありがとうございます
まだまだこの先も
IS:SUEとともに歩んでいきましょう౨ৎ#Happy_1stAnniv_ISSUE#ThankYou_REBORN#ISSUE_REBORN#ISSUE #イッシュ #이슈… pic.twitter.com/J0yFs7sgdi
YUUKIが「憧れていたステージに立って初めて、影で色んな人に支えられていることに気づいた。そして人生の主人公は自分自身なのだと気づかされたし、REBORNの皆にもそれを伝えたい。(意訳)」と、時折言葉を選びながら沈黙も交えて語る時に、会場にいたファンは誰一人何も言わずじっと彼女の言葉に耳を寄せて聴いていた。
そしてRINOは「自分が人生で出逢う人は偶然に思うかもしれないけど必然でそういう運命にあるらしい。私にとっての運命はREBORNの皆に逢えたこと。絶対にそうだと思う。(意訳)」と力強くも優しく言葉を送ってくれた。

IS:SUEの魅力は歌もダンスもこなせるオールラウンダーな所にあると自分は記したけど、そうではなかった。彼女たちの最も魅力的なところは、その人間性なのだと実感した。常に笑顔を絶やさず、何度も何度も深く頭をさげて感謝を述べる。今の自分たちがあるのは常に周りを支えてくれる人々がいるからだと、真っ直ぐな目でハッキリ言えるのは心からそう思っているからなのだろうと。
NANOは「これからも私たちの頑張る姿でREBORNの皆を元気づけられるように、努力し続けていきます(意訳)」と眩しすぎるほど真っ直ぐな笑顔でそう呼びかけてくれた。なぜこんなにも慈しみに溢れた言葉を真っ直ぐ投げられるのだろうか。自分は少し泣いてしまった。今も充分すぎるほどその姿に元気を貰っているというのに、まだまだ与えようとしてくれる彼女たちに、自分たちはどう返せばいいのだろうか。舞台袖にはけていくまで手を振り続けた彼女たちに拍手を送りながら、そんなことを考えていた。
2年目に突入するIS:SUEはこれからも飛躍し続けていくだろう。各種音楽フェスやへの出演も決まり、新曲が自身初のドラマ主題歌に起用されることも発表された。輝きを放ち続ける彼女たちの旅路をささやかながら見守り続けていきたい。

