本当の戦いはここからだぜ! 〜第二幕〜

好きなものをどんどん語ります

2020年の新春初笑い inなんばグランド花月

 

2019年1月2日。

新春の初笑いということで、家族でなんばグランド花月へ行って参りました。

 

 

12月に入ってすぐくらいにチケットの予約を行ったのですが、その時すでに朝イチか夕方以外の回は全て売り切れの状態。昨年はいろいろな意味でお騒がせなニュースも多かったわけですが、さすがは吉本興業といった感じです。ですが、会社の経営陣と舞台に立って頑張っている芸人さんは別物ですからね、そういう意味ではいつも通りの賑わいを感じることが出来て嬉しい限りです。

 

 

 

今回観に行った公演に登場した芸人さんはこちらの方々です。

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ジャルジャル

実はジャルジャルのお二人は大学の先輩なのですが、大好きな芸人さんです。彼らのネタは本当にくだらなくて、いわゆる“しょーもない”を突き詰めた芸風だと思っています。そんなネタを二人が楽しそうに披露しているので、見ているこちらも楽しくなってくる。“しょーもない”と表しましたけど、ネタの中身自体は地頭の良さが隠しきれていないほどよく練られているんですよね。10分間の持ち時間の中で、前半は「ジャルジャルでーす!」の自己紹介でひたすらパターンを変えてボケ倒す、という良い意味で学生漫才の延長のようなネタに始まり、後半は一昨年のM-1でも披露された『国分けゲーム』でした。アルアルアルアル、ゼンチンゼンチンゼンチンゼンチン…文字で起こすと意味が分からなすぎるんですけど、もうこれほんと面白かったですよね。テレビで見たにもかかわらず自分も会場も爆笑でした。

 

 

〇ハイヒール

関西圏では司会やトーク番組にも出演しているお二人ですが、今でも舞台に立ち続けているベテラン漫才師ですよね。観客を飽きさせないネタのテンポ感と、大阪人らしいキレのあるツッコミ、一世を風靡した漫才師は今でも健在という感じでした。ただ、顔のパーツいじりとか、一昔前の名残というのでしょうか、ウケが良くは無かったような印象を会場から感じました。ハイヒールの漫才自体そんないじりがなくとも十分すぎるほど面白いので、時代に合わせて変化していくと嬉しいなあ、と思ったり。

 

 

 

〇和牛

定番のスタイルを持たない自由な漫才が、すっかり定着してきた和牛。少々説明が必要な世界観でも、彼らなら観客をスムーズに招き入れてくれる。水田君の絶妙にウザいボケに対して、ツッコミの川西君がどんな言葉でもってツッコミをするのか楽しみにしていた自分にとって、今回のおとぎ話をテーマにした漫才は最高でした。ただ、和牛の漫才はギアがかかるまでに少し時間がかかるイメージがあって、後半に畳みかけてからはもちろん最高なのですが、そこに至るまでがちょっと長いかなあと。たぶんM-1でも似たようなことを言われていたような気がするようなしないような…。

 

 

かまいたち

かまいたちの漫才もここ数年で劇的に変わりましたよね。どの口が言うのかって思われますけど、めちゃくちゃ面白くなったなあと思います。ボケの山内君が細かくいちゃもんをつける所を、ツッコミの濱家君が半ばイライラしながら切り返していく。一つのトピックをひたすら掘り下げていくスタイルというのでしょうか、昨年のM-1でもこのスタイルが抜群にウケていましたよね。

 

 

〇トミーズ

トミーズのお二人も未だに舞台へ立ち続けているベテラン漫才師ですが、ほんとに彼らも面白い。今回披露したネタはクイズ番組をテーマにした漫才だったんだけど、パロディを豊富に取り入れつつ、定番の三段オチをスピード感で進めていったり、非常に分かりやすい漫才でした。言い方がアレですが、昔ながらの漫才師の方って、上でも言ったように身体的な特徴のいじりが多かったり、今の時代だとギリギリなものが多い気がします。でも、トミーズの漫才はほとんどそれがなくて、雅さんのしゃべくり倒すボケに健さんのどストレートなツッコミがすごく心地いい。長年愛されている『せやねん』が人気なのもここにあるのかなあ、と。

 

 

 

桂文珍

身の回りで起きる面白おかしいことを、落語の上手い言葉遊びと言い回しで小話にする。それが文珍さんの最近のスタイルですよね。劇場公演を見るたびにほぼ確実に文珍さんは出演されているので、自分も何度か拝見した事があります。観客の多くがぶっちゃけこう思うんです、「どうせ落語家の話なんて古臭いでしょ」と。でもそれは見る前の話。文珍さんが凄いのは、子供からお年寄りのこういう人も含めて、観客の心をしっかり掴むところにある事だと思います。この低い期待値を逆手に取るというか、徐々に自分のペースに引き込んでいくし観客も引き込まれるんですよね。小話の途中でするりと上着を脱ぐ仕草も、懐から手拭いを取りだし電話に見立てる動作も、扇子をあらゆる小道具へと変化させてしまう上手さも、気づけば見逃せなくなってしまう。実は吉本の劇場公演を観に行くときの、一番の楽しみだったりします。

 

 

 

小休憩を挟んで、ここからメインの吉本新喜劇へ移ります。実家に帰った時のような安心感、笑うところで必ず笑わせてくれる、言ってしまえば全て予定調和なんだけど、そこが良い。今回の新喜劇では進次郎と滝川さんのモノマネをする二人も登場したり、乳首ドリルの彼も、西川きよし師匠の息子さんなど、劇団の若手が活躍していました。そこに主役の川畑さんや宇都宮まきちゃん、山田花子さん、珠代ちゃん、一之介さんといったベテランが脇を固める感じ。特に脇役で出演された辻本さんはアドリブを交えながら、若手をいじって笑いに変えてしまうところがめちゃくちゃ面白い。ある意味、大枠が決まっている新喜劇の流れをぶった切る存在なのですが、予想を裏切る展開を持ってくるので観客もどう転ぶか読めないんですよね。辻本さんが出演されると、良い化学反応が起きるんだよなあ。

 

 

というわけで、2020年もいい笑い初めを迎えることが出来ました。実はお笑いの感想記事を初めて書いてみました。こんな感じで進めていきます。

 

最後に一つだけ。

ちなみにチケット代は5500円で、立ち見も同じ値段です。

こういうところが「よ…吉本~~~~」なんだよな………。