この記事は今年2月2日に投稿した記事を、『もっとハロブロを読まれたい!ハロヲタブログ Advent Calendar 2022』4日目の記事としてリライトしたものになります。
「特撮とハロプロの交差点」からオススメしたい楽曲について騙ってみました。よろしくお願いします!
ハロープロジェクトにハマり始めて、かれこれ二年ぐらいが経つ。
ハマるキッカケとなった「こぶしファクトリー」が解散したので、この熱量は自然と冷めてしまうのかなあ……と思っていたけど、YouTubeの公式チャンネルは欠かさずチェックしているし、メンバーのブログも暇さえあれば読んでいたりするので、まだまだ「沼」の中にいるみたい。
変化したことといえば、決まったグループを追いかけるよりも、全体の動向に注目するようになった。今のハロプロが何を目指してどんなことをしたいのか、そこを少し俯瞰的な立ち位置で応援して見守りたい感じ。そのおかげもあって、各グループの「色」「個性」「強み」、ハロプロが長年愛される理由をひしひしと実感している。
自分がハロプロへ惹きつけられる理由の一つとして、個性に溢れた「楽曲」がある。アイドルが歌うという前提に、その「固定概念」を正面からぶち壊す時もあれば、王道を真っ直ぐに全力で突き抜ける時もある。ポップ・ロック・ジャズ・エレクトリック……さまざまな音楽のジャンルを遠慮なく存分に取り込んで、聴いている側をまるで飽きさせない。常に「新しい発見」に満ちている。ハロプロが「アイドルの可能性」をどこまでも拡大させていくように、その一助となっているのは紛れもなく彼女たちを彩る「楽曲」なのである。
話を少し変えて、特撮とハロプロの関係性について触れてみたい。
「クウガ」「響鬼」のプロデューサーだった高寺成紀は、界隈でも有名なハロプロファンである。厳密に言うと元「アンジュルム」中西香菜さんのガチ勢なんだけど、自身がパーソナリティを務める怪獣ラジオでは、各グループの最新曲を必ず流すし、現在進行形で気になっているメンバーの動向について語っていたり、筋金入りのハロプロオタクなのである。
また、近年では「ルパンレンジャーvsパトレンジャー」に元モーニング娘。の工藤遥さんがルパンイエロー役で出演したことも話題になったし、モーニング娘。22の横山玲奈さんはガチガチの仮面ライダー好きなのである。
【仮面ライダーだーいし】
— 高寺成紀☺1月29日(土)13時「怪獣ラジオ(昼)」@調布FM (@taka_69s) 2021年6月18日
ヒーローのキメポーズを完璧に再現するのって凄く難しい事だと思うんですが、腕の伸ばし方や腰の捻り具合など #モーニング娘21 の石田亜佑美さんの構え方は流石です!#特撮とハロプロの交差点#仮面ライダー50周年#morningmusume21#石ノ森萬画館https://t.co/ZKnBnnZPYv pic.twitter.com/FwT2NeWGbx
【13期14期 Blog】 仮面ライダー見てきたぞ!! 横山玲奈:… https://t.co/aZ8D1Q7dRU #morningmusume20 pic.twitter.com/b2CsUdp1AJ
— モーニング娘。'22マネージャー (@MorningMusumeMg) 2020年1月7日
このブログでも度々記事にしている通り、自分も特撮オタクを長年やっているので、ここに偶然とは言えないような、少し「縁」に近いものを感じている。それが「特撮とハロプロの交差点」になるのではないか、と。
そこで自分が惹きつけられた「楽曲」という観点から、特撮ファンが聴くと思わず立ち止まりそうな予感のする曲を、勝手ながら完全な自己満足で6曲ほど選んでみた。最近の曲が多いのはハロプロビギナーなものでどうかご容赦を……。
それではいってみましょう!
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・どうして僕らにはやる気がないのか
これぞまさに「特撮とハロプロの交差点」という楽曲がこちら。正直この曲を紹介したいがために、この記事を書いたと言っても過言ではない、そのくらいイチオシの曲。
ソロ活動を始動させた宮本佳林さんの1stシングルであるこの曲は、2019年に同タイトルの曲がリリースされているのだが、それを二年越しにアップデートして、卒業後の再スタートを切る大事な一曲にしたことを考えると、色々な思いが込められているように感じる。
曲のタイトルがどうしてもキャッチーじゃないのは難点だし、実際に聴いてみると、未来への不安を憂う若者の気持ちを込めた歌詞なのに、曲中で明確な答えが出されているわけでもないんですよね。ただ、そういった点を含んでも、歌手である宮本佳林さんが誇る歌唱力と、その歌声を彩る演奏で十二分に聴き応えのある一曲になっていると。
とにかく格好いい。まじで格好いいんですよ……。宮本さんの高音で伸びのある歌声を存分に発揮するとこうなるんだなっていう納得しかない一曲で、バトル系のアニメでOPとして流れてても不思議じゃないし、逆に何でこの歌は特にタイアップもないの!?と思ってしまう。曲のテンポも1番はAメロBメロとスローテンポで始まるんだけど、サビをキッカケに加速度を増していく。ネクサスの「青い果実」みたいなイメージが近いかな。MVで断崖絶壁を前に熱唱する姿は、いつかのファン投票で制作された「仮面ライダークウガ」のMVを思い出させる。
・「『ひとりで生きられそう』って それってねえ、褒めているの?」
上に載せた宮本佳林さんの歌声がいいなと思った方には、彼女が所属していた「Juice=Juice」というグループのこちらの楽曲をおすすめしたい。
リリースした当時のJuice=Juiceはとにかく各メンバーの粒立ちが凄くて、個性の主張が強い歌声ばかり。それがノイズになると思いきや、個性のぶつかり合いで新しい相乗効果を生んでいて、タイトルにあるような強い女性像を肯定する意味合いになっている。
全体的にギター演奏が強めのロックテイストに仕上がっていて、特撮ソングよりもアニソン的な雰囲気をまとっているのかも。ただ、特撮ソング≒アニメソングとして似通っている部分もあるのと、アイドルっぽさが見事に脱色されているという意味で、この曲は外せない。
特に好きな箇所があって、ラストのサビで冒頭のスローテンポに一旦戻るんだけど、「誰か見抜いてよ」のフレーズからギターのギューーーーン!!でアップテンポにまた戻る一連の流れが大好きで……。この曲はMVの他にリリックビデオが制作されているので、そちらもおすすめしておきます。
・Teenage Solution
この曲を聴いたときになんとなく頭に浮かんだのが、「仮面ライダーキバ」でした。バイオリンを始めとした弦楽器の優美な演奏が印象的で、重厚感のある音に少し影のある世界観で全体をまとめつつ、とにかく「格好いい」「クール」という言葉がふさわしい楽曲となっているのがこちら。
この『Teenage Solution』は世間の皆さんが抱くモーニング娘。の印象で聴いてみると、かなり衝撃だと思っている。上にも書いたように、影のある曲調って彼女たちのブランドイメージからすれば、真逆の立ち位置にあると思っていて、明るい曲に比べて色々な”ごまかし”が効かない分、それを全面に打ち出すことで彼女たちがいかにレベルの高いパフォーマンスを行っているかをよく示しているんだな、と。
でも歌詞を紐解いていくと、10代の女の子が抱く切なさや、少し面倒な友人関係への鬱憤であったり、いつもの”らしさ”に溢れている。この曲を佐藤優樹さんが卒業されるラストシングルの表題曲へ持ってきたことにも、グッときてしまう。
先日発売された新アルバムのリード曲にもなり、アップテンポな曲調と振り付けが個人的に好きな『恋愛Destiny〜本音を論じたい〜』。その当時過去最高の難易度と謳われたパフォーマンスと彼女たちの力強さにフォーカスを当てた『BRAND NEW MORNING』。こちらもおすすめです。
・限りあるMoment
ハロプロで今いちばん勢いのあるグループといえば、そう!!アンジュルム!!!!
この『限りあるMoment』は2020年8月にリリースされた楽曲なのだけど、文脈的な観点でとても感慨深い一曲。今よりも先が見えないコロナ渦の真っ只中で、「前を向いて精一杯生きること」を真っ直ぐに歌い上げるこの曲が発表されたこと、そのコロナ禍の影響で卒業が12月にずれ込んだ船木結さんの参加、ある意味このmoment(瞬間)だからこそ完成した曲なのかな、と。
アンジュルムは楽曲の振り幅が大きいのが魅力の一つだと思っていて、ジャズやポップなど多ジャンルを取り込んだ曲が多い。この曲もミディアムバラードな装いながら曲調はロックにまとまっている。「命ごと燃え盛れ」「熱量で突き進め」という強いフレーズもありつつ、それが暑苦しくならないバランス。
特に「自分のため生きる それで誰かにも勇気届けられるなら 死ぬ気で生きたい」という歌詞がとても好きで、ハロプロの皆さんが舞台上に立つ姿、そこに辿り着くまでの生き様に心を奪われた身としては、これ以上にない答えである。
いま振り返ってみると、ハロプロにハマったきっかけをくれたのはアンジュルムだったので、特撮的な観点からみてもシンクロ率が高かったのかもしれない。他にも『私を創るのは私』『46億年LOVE』がおすすめ。
・スタートライン
「特撮ファンにすすめるなら、結局『こぶしファクトリー』を聴いてもらえば良くない?」っていう発想になってしまうくらいには、触れる琴線が多いのではないだろうか。そんな強火すぎる発言は一旦置いておくにしても、あながち冗談でもない。個人的にはかなり本気でそう思っている。
「こぶしファクトリー」が解散前にリリースしたラストシングル。新生活を迎えたり新しい一歩を踏み出す人々へのエールであり、解散してそれぞれの未来へ向かう彼女たち自身の応援歌でもある。最後まで明るく、悲しみより笑顔で、未来へ向かう「希望」に溢れた一曲だったな、と。
近年のハロプロでは、メンバー構成が5人というのはかなり少ないのだけど、そこに至るまでに順風満帆とはいえない険しい道のりを経験していて、メンバーの脱退や方向性の転換、オワコンと揶揄された時期もあった。
どのグループよりも「みんな一緒に」在り続ける尊さを理解しているという意味では、スーパー戦隊にどこか通じているものも感じるし、そんな苦しかった時期を乗り越えたからこそ、ネガティブなものを全てポジティブに変えてしまう「陽」の力を、こぶしの楽曲からは感じるんですよね。
本当はこぶしだけでたくさん楽曲を紹介したいのですが、止まらなくなりそうなので泣く泣く二曲ほどに絞るとすれば、『明日テンキになあれ』と『GO TO THE TOP!!』かな。ぜひぜひ聴いてみてください。
・ガラクタDIAMOND
どこか胸を締めつけてくるメロディと哀愁が漂う雰囲気、エンディング曲で流れてきて欲しさしかない。昨年の10月にメンバーが増員されたつばきファクトリー。その新体制で初めてリリースされたのが『ガラクタDIAMOND』。つばきファクトリーに切ない曲を歌わせると右に出る者はいないというか、曲中の女の子が不幸せになっていくほど、それを表現する彼女たちが美しく見えてくる。ビジュアル的にも正統派美少女なメンバーが揃っており、あえて言うなら穢(けがれ)のない清廉潔白さが魅力で、触れると壊れてしまいそうな危うさも兼ね備えている。
名前が示す通りで、つばきはこぶしと同じファクトリーの系譜を継ぐライバルグループとして、互いに切磋琢磨している関係だった。つばきもメンバーの脱退や、彼女たちの努力が実らない時期が続いていたり、ファンとしてはもどかしい限りだったけど、この新体制のスタートを皮切りに、色々吹っ切れたんだというのが、非常に伝わってくる。今後のつばきがどんな楽曲を歌い、パフォーマンスをしてくれるのか、非常に楽しみ。
他にもメロディの系統で似ているのが『低温火傷』、切ないけどそのベクトルで全く異なるのが『今夜だけ浮かれたかった』の二曲で、これは刺さるとしんどいですよ…………。
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初心者ゆえに最近の曲ばかりのピックアップとなってしまったのですが、逆に言えば、長年続いているハロプロには、特撮ファンに刺さりそうな楽曲たちが、まだまだたくさん眠っている可能性を秘めていると思うんですよね。当ブログを読んでいただいた方で、「それならこういう曲もいけるんじゃない?」「そっちの曲のほうが合いそう!」など、もしございましたら是非教えていただければ嬉しいです。
ハロプロはいいぞ!
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